2010年1月19日参拝
鹿児島県北西部の出水市と薩摩郡宮之城町(現・さつま町)との境にある北薩摩地域の最高峰である紫尾山(標高 約1067m)。
紀元前24〜158年頃、秦(中国)の徐福が始皇帝の命を受け、不老不死の仏薬を求めて日本に渡来し、串木野の冠岳を経てこの山頂で紫の冠の紐を神々に奉納したことから「紫尾」の名が生まれたと云われます。
また、507〜531年頃、この山中で修行中の空覚上人の夢の中に神(この山の大権現)が現れ、その教えに従い翌朝山頂に立つと、山の神々が紫の雲のごとく尾を引いたようにたなびいていたことから、「紫尾山」の名が付いたとも伝えられています。
その山頂北面直下には「紫尾神社上宮」があり、そのため別名「上宮山」(かみみややま、じょうぐうさん)とも称されます。
【紫尾神社上宮】
〒899-0215 鹿児島県出水市武本(紫尾山頂北側)⇒[ MAPPLE地図 ]
≪御祭神≫
・伊弉冉命(いざなみのみこと)
・事解男命(ことさかのをのみこと)
・速玉男命(はやたまのをのみこと)
また紫尾神社上宮を、「上宮神社」とも称しますが、これは下宮(※下記)に対する呼称によるそうです。
そして、その紫尾山の東麓のさつま町紫尾門前に鎮座するのが、下宮の「紫尾神社」です。
歴史は古く、第8代天皇・孝元天皇(紀元前214年〜紀元前158年)の時代に開山されたと伝えられ、第26代・継体天皇(507年〜531年)の時代に、空覚上人が「上宮」から紫雲が麓の地に下りた夢を見て、山麓に「紫尾山祁答院神興寺」と「紫尾山三所権現」(現在の紫尾神社)を建立したといいます。
また、昔山頂にあった社が、たびたび暴風で倒壊し、また祭祀にも不便だったことから、南東側山麓の鶴田町(現:さつま町)門前と北側山麓の高尾野町紫引(出水市)の2ヶ所に分祀したともいいます。
【紫尾神社】
〒895-2103 鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾門前⇒[ MAPPLE地図 ]
≪御祭神≫
・瓊々杵命(ににぎのみこと)
・穂々手見命(ほほでみのみこと)
・草葺不合命(うかやぶきあへずのみこと)
昔は、伊弉冉命(いざなみのみこと)・事解男命(ことさかのをのみこと)・速玉男命(はやたまのをのみこと)が御祭神であったといいます。
紫尾神社の隣接には、紫尾区営温泉(紫尾温泉)がありますが、この源泉が紫尾神社拝殿下から出ていることから、別名「神の湯」とも呼ばれているそうです。
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